2019年オーラルケア市場は1882億円の見込み

富士経済が昨年12月に発表した調査結果によると、2019年の国内のオーラルケア市場規模は、前年比2.4%増の1882億円の見込みになることがわかりました。調査は昨年7〜9月に実施。オーラルケア分野の調査対象は歯磨き、歯ブラシ、洗口液、デンタルフロス、義歯安定剤・洗浄剤、美白対策用品。主要ターゲットとなる中高年層の増加や、消費者のオーラルケア意識の高まりによって参入企業が高機能・高付加価値商品を強化しているため、単価アップが進んで市場が拡大。今後も参入企業による高機能・高付加価値商品のランナップ強化が続くと見られています。

また、利用シーンの多様化や機能・目的別の使い分けの浸透によって、さらなる単価アップが進み、市場の拡大につながるとしています。20年予測は、18年比4.6%増の1921億円。同調査結果の詳細は「トイレタリーグッヅマーケティングが異様2019_No.2」に敬し亜されています。オーラルケアのほかに、パーソナルケア、ファミニンケアも調査対象に含まれています。

所得が低いほど「20歯未満」が増加傾向に

所得が600万円以上の世帯員に比べて200万円未満の世帯員は「歯の本数が20歯未満と回答した者の割合」「健診未受信者の割合」「現在習慣的に喫煙している者の割合」が優意に高いという結果が、平成30年国民健康・栄養調査により判明しました。調査は、5032世帯を対象に3268世帯に実施。

社会経済状況と生活習慣等に関する状況で、世帯の所得を①200万円未満②200〜400万円未満③400〜600万円未満④600万円以上の4つに分類。「食生活」「運動」「喫煙」「飲酒」「睡眠」「健診」「体系」「歯の本数」の状況を比較されました。「歯の本数」に関しては、20歯未満の割合は、男性では④の群が18.9%と最も少なく、③21.3%②24.0%①30.2%と所得が低いほど高く、女性で③の群が16.6%と最も低く、①が29.8%と最も高く、男女ともに①の群の割合が高くなっています。

また、「歯・口腔の健康に関する状況」では、「自分の歯を20本以上有する」と回答した者の割合は76.9%。16年時の73.4%、21年時の71.9%、26年時の72.8%よりも増加してます。年代別では「20〜29歳」が99.4%、「30〜39歳」が99.0%、「40〜49歳」が97.1%、「50〜59歳」が90.2%と9割を超えているものの、「60〜69歳」72.2%、「70歳以上」45.2%と、60歳を超えて歯を失う人が多いという傾向が見えました。

一人あたりの歯科医療費が最も高いのは大阪府

2018年度の電算処理分の1人当たり実績歯科医療費(全制度計)が全国で一番高いのは、大阪府の2万7416円で、最も低い沖縄県の1万7641円と約1.6倍(9775円)の開きがあります。厚労省保険局調査課の地域差分析によるもの。

1人あたりの実績歯科医療費が高いのは大阪府に次いで、香川県の2万4764円、広島県の2万4432円、兵庫県の2万4367円、愛知県の2万4350円と続きます。逆に低いのは沖縄県に次いで、青森県1万8277円、石川県1万8504円、富山県1万9020円、大分県1万9032円など。

市町村国民健康保険でも、1人あたり実績歯科医療費の最大は大阪府の2万8889円、最低は沖縄県の1万7731円。後期高齢者医療制度では、最も高いのは大阪府の4万8119円ですが、最も低いのは青森県の1万9177円となっています。

出展:日本歯科新聞社

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