ウクライナ情勢悪化の影響を受け、2022年に入ってから金の価格は高騰し、2023年9月現在も金価格は過去と比較して最も高い水準にあります。直近では9月21日(木)ついに金の1gの相場が1万円を超えました!!

 

私たちミントエスが買い取りしている歯科スクラップにも当然、金が含まれていますので、相場の変動によって買取価格も変わってきます。売却をお考えの皆さまも、今後の相場変動に対して気になっているのではないでしょうか。今回は2023年10月以降、金相場がどうなるのかという予測について、これまでの流れと金相場に影響を与える要因を交えて解説していきます。

 

まずはこれまでの金相場の推移をチェック

●1980年代:金輸出の自由化とソ連のアフガニスタン侵攻で高騰

日本で金の取引が活発化したのは、1978年ごろのことになります。金輸出が自由化されたことで、投資対象としても認識されるようになりました。そして、1980年1月には史上最高値となる1g=6,945円を記録します。

 

・1979年2月:イラン革命、第2次石油危機
・1979年11月:テヘランのアメリカ大使館占拠事件
・1979年12月:ソ連によるアフガニスタン侵攻
・1980年:イランとイラクの戦争が本格化

 

各地で戦争や軍事侵攻が立て続けに起きた時期であったため、資産を金に移す動きが強まっていきました。急激な高騰を見せた金相場は、1980年1月に高値を付けたあとに調整相場を迎え、わずか4カ月間の間で3,000円以上もの下落を記録します。

 

●1980年~2000年まで:20年以上下落の一途を辿る

1980年に入り高値を更新してきた金価格ですが、2000年代まで20年以上の間で下落します。1983年にOPECが原油価格の大幅な値下げを実施しました。金の価格は原油価格と比例しやすい特徴があり、連動して金の価格を押し下げた形です。1998年には1g=865円という史上最低価格を記録しており、現在に至るまでこの安値は更新されていません。

 

●2000年代前半:上昇トレンドへの転換

20年以上の長期的な下降トレンドを形成していた金相場ですが、2000年代に入ると上昇トレンドに転換します。

 

・2001年:ITバブル崩壊、世界同時多発テロ
・2003年:イラク戦争
・2007年:サブプライムローン問題
・2008年:リーマンショック

 

上記のような地政学的リスクが影響して、金価格の上昇を後押ししました。特に、2007年のサブプライムローン問題や翌年のリーマンショック時の上昇率は大きいです。世界経済に対する不安が直結して現金や金融資産を金に移す流れが加速したことで、2007年には1980年に付けていた最高値を更新しました。

 

●2010年以降:米経済回復による停滞もコロナショックで最高値更新

2000年代に入り高騰を続けていた金相場ですが、2011年をピークに停滞し始めます。アメリカの経済が回復したことにより、金を投資先として選定する投資家が減った事が要因です。また、急騰を続けていた金を売って利益を確定させる投資家が増えたことも要因と言えるでしょう。

 

2011年~2019年まで長期間での停滞が続きますが、2020年には世界中で新型コロナウィルスが蔓延したことをきっかけに高騰しました。2011年の最高値を更新しており、有事の際の金という言葉も広く浸透するようになっています。このように、金価格は長い歴史の中で大きな上昇・下落を繰り返してきました。長期的には上昇相場になっていますが、短期的な下落に注意して取引をしなければいけません。

 

 

2023年現在、金価格に関して注目すべき5つのポイント

金売買をする前には、国内外で起きているさまざまなトピックを注視することが重要です。2023年現在で金価格に影響を及ぼす要因としては、世界的に拡大した感染症の状況や国際情勢などがあります。

 

①アメリカの政策金利

金価格は、世界各国が行う政策金利の影響を受けがちです。特に、金価格と密接なかかわりがあるのはアメリカの政策金利です。アメリカの中央銀行にあたるFRBは2022年から2023年にかけて、物価上昇を抑えるために利上げ政策を継続しています。ただし、直近のFRBの発表では、政策の軟化も示唆されはじめています。

一般的に、政策金利が上がると金価格は下落する傾向です。したがって、アメリカの利上げ政策が長期化すると、金価格は下落する可能性があります。

 

 

②新型コロナウイルスなどの感染症の状況

2020年以降、新型コロナウイルスは世界的に流行し、金価格は高騰しました。2023年に入ってからは世界各国で収束に向かいつつあり、経済活動も回復軌道です。ただし、インフルエンザや鳥インフルエンザなど従来からの感染症や、未知の感染症が大流行して世界経済に影響を及ぼすリスクは常にあります。今後も何らかの感染症が流行すれば、金価格の高騰につながる可能性を含んでいます。

 

 

③ウクライナ情勢

2023年9月時点でも、ウクライナ情勢の見通しは依然として不透明です。今後の展開については、専門家の間でもさまざまな意見が出ています。長期間にわたって不安定な情勢が続く可能性も否めません。ウクライナ情勢は金価格を押し上げた要因の1つであり、今後の展開次第で上昇、または下落へとつながるでしょう。

 

 

④円安・円高

円相場の動きは、注目すべき重要なトピックです。金価格は基本的に円安ドル高で上昇し、円高ドル高で下落します。2023年9月末時点では、再び円安円高のトレンドとなり150円に迫る勢いで推移しています。

 

 

⑤中国やインドの経済状況

中国とインドは、世界で最も人口が多い国の上位2カ国です。両国の人口を合わせると約28億人に昇ります。アジアの新興国である中国とインドでは、経済の急速な発展を受けて、産業分野やジュエリー分野における金需要の高まりが予想されます。

 

インドでは、金は古くから装飾や蓄財の手段として人々の生活に根付いた貴金属です。経済状況が悪化すれば、金を購入する意欲や資金が人々からなくなり、需要が減る可能性も含んでいます。

 

 

中長期的には金の価格は今後どうなる?中長期予想

 

【短期・中期的の予想】一度落ち着く可能性がある

 

世界情勢がさらに悪化しない限り、短期的(3ヶ月)・中期的(1年程度)には、金価格は一度落ち着くもしくは下がる可能性があると見て良いでしょう。ただし、コロナショック以前の1g5,000円代まで下がる可能性は低いと考えられます。

 

前述の通り、近年の金相場高騰には「世界情勢の悪化」や「新型コロナウイルスの流行」が大きく関係しています。そして、それらの問題が解決に向かい金を手放す人が増えれば、金価格が落ち着くだけでなく下がる可能性も十分にあり得ることです。また、ドル建てで取引をされる金の価格には、為替の値動きによる影響も受けます。近々で歯科スクラッップの売却を考えている方は、金の価格が上下するさまざまな要因を慎重に見極めながら売却してください。

 

 

【長期的(10年〜20年の予想)】金価格は上昇し続ける可能性が高い

10年〜20年後の長期的な視点で見れば、金価格は今後も上昇し続ける可能性が高いでしょう。ただし、10年〜20年後にどのくらいの相場になっているのかは、専門家でも予想しづらくなっています。ではなぜ長期的な視点で金相場が上がると予想できるのかというと、金自体の価値が以下のような理由から揺らぎにくいからです。

 

・金は埋蔵量に限りがありため、希少性が高い
・金の採掘コストが高騰する可能性が高い
・宝飾品や工業利用などの金需要がなくなる可能性は低い
・人工的に作り出すのが難しい

 

近年では、世界的な量的金融緩和政策により低金利の状態にあり、金が投資先に選ばれやすい状態が続いています。投資家たちだけでなく、各国の中央銀行も金を大量に保有しています。また、今回のウクライナショックやコロナショックの経験で、有事への備えの意識も高まりました。このまま限られた供給量のなかで、高い需要が続くと見られるので、金価格は今後も上昇すると予想できます。

 

 

 

まとめ

 

金価格の相場は、直近5年間において緩やかな上昇トレンドを描き、さらにコロナショックやウクライナショックにより高騰しています。短期的には、金価格相場は急落する可能性が十分に考えられるものの、長期的には上昇が維持される見通しです。

 

金価格が高騰している2023年9月現在、歯科スクラップの売却をご検討なら、分かりやすい価格設定とスピーディな手続きが魅力のミントエスにお任せください。

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